人生の目標がない方へ

皆さんは「人生の目標」はありますか?
具体的な目標が頭に思い浮かぶ人もいれば、これといった目標がない人や、「そもそもどうやって目標を立てればいいのかわからない」という人も多いと思います。

人生において「目標」はとても重要な役割を果たすと思います。私自身、中学生まで無気力になんとなく過ごしていました。もちろん勉強さえした思い出がありません。
しかし、高校に入学してからは生活が一変しました。
高校一年生の時から夜中の一時過ぎまで勉強に没頭するようになっていったのです。そして、部活動を終えても週二日は町の空手道場に通いました。そもそも中学時代に勉強さえした思い出がない私が何故そこまで激変することが出来たのか、、?
それは素晴らしい友人達や先生方に恵まれたからです。
友人達は成績はもちろん部活動に生徒会活動にと目的を持って生き生きと学校生活を送っていました。
将来の人生の目標も見据えて生活を送っていました。
私はいつの間にかその友人達に惹きつけられ自然と自分もそうでありたいという強い意志が芽生えていったのです。
コロナ禍の前の年、37年ぶりのクラス会に出席をしました。
高校生の時、共に汗を流し涙した友人達はやはり立派な人生を送っていました。
会社を企業し社長さんになった人も多くいました。
司法の場で活躍する人、自分の夢を実現させアナウンサーとして活躍した人、様々な人生を謳歌していました。
今でもかけがえのない友人達です。

今回は「目標が見つからない理由」や「どうすれば目標を見つけられるか」ということについて書いてみたいと思います。

まずは「人生には目標が必要なのか」ということについて考えてみましょう。

具体的には「そもそも人生の目標とは何なのか」について確認した後、目標がある人とない人の違いについて考えていきます。

そもそも人生の”目標”とは

さて、そもそも「人生の目標」とは何なのでしょうか。人生の目標には、スケールが大きいものから小さいものまで様々なものが考えられます。

たとえばスケールの大きい話で言えば、「幸福な家庭を築きたい」というものがあります。たとえ今結婚していない状態でも、「幸せな家庭を作る」ことを目標に、日々を生きている人は多いでしょう。

「仕事で出世をする」と言うのも立派な目標でしょう。仕事は人生の多くを占めるものですし、その中で具体的な目標を見つけ出すことができれば、それに向かって精進することができます。

今の会社の中で地位を上げていくのもそうですし、「起業して成功させる」「社会に貢献する」という目標もあるでしょう。

もちろん人生の目標と言うものは、スケールの大きい話だけではなく、趣味やレジャーの中に見出すこともできます。「どうしても仕事の中で目標を見つけられない」という人は多いでしょう。

例えばサッカーが好きな人は、大会を主催して色々な人と交流してみたり、サッカーをテーマにしたYouTubeチャンネルを作ってみても良いでしょう。

特にYouTubeは具体的な数字で勝負をする世界なので、色々な目標を立てやすい趣味でもあります。走ることが好きであれば、マラソンに挑戦してみるのも良いですね。

このように人生の目標は、人生全体に関わる目標でも良いですし、日常のささいなことに関する目標でも構いません。

目標がないと無気力になる?

少し話は逸れてしまいますが、「人生の目標」がないと人間はどうなってしまうのでしょうか?基本的に人間は、「人生の目標」がないと無気力になってしまいがちです。

たとえばRPGゲームを想定してみてください。RPGは勇者のレベルを上げて魔王(ボス)を倒すゲームですが、「目標がない」というのは「魔王(ボス)の存在がない」のと同じです。

魔王がいなければ、私たちは何のために勇者のレベルを上げるかもわかりませんし、そもそも冒険をする動機が削がれてしまうことになります。

冒険をしないとどうなるかというと、勇者は最初の村にとどまってしまうことになり、それはつまるところ「無気力症候群に陥ってしまう」ことになります。

人生をRPGにたとえることはよくありますが、要するに目標がないと、私たちは人生の指針を失ってしまうのです。

目標がある人とない人の違い

それではこれまでの話を踏まえて、目標がある人とない人の違いについて見ていきましょう。最初にざっくりした話をすると、両者は「時間の使い方」や「目的意識」が異なっています。

目標がある人は、当然ゴールがはっきりしているので、そこから逆算して目標を達成するための戦略を立てていきます。当然そうなれば、目標がない人と比べて、しっかりとした時間の使い方ができます。

それから目標がはっきりしていると、どのような失敗でも、「自分の目標を達成するための経験」と割り切ることができます。またそのための戦略を立てることによって、中長期的な視点を養うことができ、はっきりとした目的意識を持って物事に取り組むことができます。

人生の目標が必要な理由とメリット

それでは次に「なぜ目標が必要なのか」ということと、「目標を持つメリット」について見ていきます。それに加えて「目標を持つことは大事ですが、目標に執着しすぎるのはよくない」という点についても触れていきます。

人生の目標を持つ必要性

それではまず目標を持つ必要性について見ていきます。まずは何よりも「生き生きとした人生を送れる」という点です。先程のRPGの例でも見てきましたが、私たちは魔王(目標)という存在があるからこそ、生き生きとしたゲームライフを送ることができるのです。

それから目標を持つことによって、いろいろな体験をすることができ、人間としての魅力が磨かれていきます。目標を達成するためには、多少のリスクを背負ってでも行動しなければなりません。

そこで人間はいろいろな体験をし、自分の糧にしていくことによって、前へ前へと進んでいくのです。

さらには目標をしっかりと持っておくことによって、小さなことに悩まなくなります。

先ほど「目標を持つことによって中長期的な視点が養われる」と書きましたが、そうして人生設計をしっかりしていることによって、「自分は何をすべきなのか」について悩まなくなるのです。

人生の目標を持つメリット

次に目標を持つメリットについて見ていきます。前の章と若干重複するところもありますが、今までの内容を総まとめする形で、「人生の目標を持つとどんなメリットがあるのか」について具体的に見ていきます。

まずは「時間を有意義に使える」という点です。目標を持つことによって、そこから逆算して人生設計をすることができるので、「自分が今何をすべきか」ということがはっきりしており、時間を有意義に使うことができます。

そして行動力が高まるというメリットもあるでしょう。「行動力」は人生において最も重要な力の1つです。目標を持つことによって、その目標を達成するための行動を自分に課すので、自然と行動力あふれる人間に成長していくことができます。

「達成感が継続的に味わえる」というのも大きなメリットです。目標は一気に達成するものではなく、毎日コツコツと少しずつ進めていくものです。こうした小さな達成感を積み重ねることによって、モチベーションを失わずに日々を生きていくことができます。

目標を立てることによって様々なメリットを享受することができ、「結果的にポジティブになれる」というのも目標設定の魅力です。何事をするにおいても、当事者の精神状態はかなり重要な要素になります。自分に自信が持てるようになれば、自然と前向きな気持ちになり、自分の行動にも良い影響を及ぼします。

人生の目標に執着しすぎるのはデメリット

さて、ここまで目標を設定することの重要さを解説していきましたが、しかしながらそれに執着しすぎるのも良くありません。

「人生の目標」と言うのは確かに大きな存在です。しかし人生というのは、日々のささいなことの積み重ねによって作られています。そうした細かいことをないがしろにして、大きなものばかり見ていると、いずれ予想外のことに足をすくわれることになります。

それから人生の目標というものに価値を置き過ぎると、もしそれが達成できなかった(または達成できなさそうな状況に陥った)場合、「自分は価値のない人間だ」と自分を責めてしまうことにつながります。確かに目標設定は大事なのですが、あくまでも目標は目標として、それに執着しすぎないようにしましょう。

自分の人生に目標がない理由

ここまで「人生の目標の重要さ」について確認していきましたが、「そもそも人生に目標を持ってない」という方も多いでしょう。そこでこの章では「どうして人生に目標がないのか」にスポットを当てて、その理由を私なりに解説していきます。

人生に目標がなくてもいいと考えている

「そもそも人生に目標がなくてもいい」と考えている人が一定数存在します。そうした人は2つのパターンに大別することができ、「目標がなくてもしっかりと信念を持って行動できる人」と、「人生の目標の重要さがわかっておらず無気力になっている人」です。

前者は特に問題はないのですが、後者は意識を改める必要があるでしょう。「無気力に陥っている」という状態は決して好ましいものではなく、その人の人生にさまざまな悪影響を及ぼしかねません。

忙しすぎて人生の目標について考える時間がない

忙しすぎて人生の目標について考える時間がないという人もいるでしょう。忙しい人にとっては、日々のタスクをこなすことで精一杯であり、「人生の目標」というスケールの大きなことを考えているような暇はありません。

当然人生の目標が立てられないと、日々のタスクに忙殺されることになり、中長期的な視点で物事を考えられなくなります。

目標の立て方がわからない

目標の立て方がわからないという人もいるでしょう。つまり「目標を立てたい」という意思はあるものの、「そのためにどうすればいいのか」がわかっていない状態です。こうした人は、目標の立て方さえわかればいいので、「無気力症候群に陥っている人」や「忙しくて目標設定できない人」に比べれば、まだ良好な状態と言えるでしょう。

もし「目標の立て方がわからない」という場合は、後の章をしっかりと読んでみてください。

常に受け身である

常に受け身であるという人も、人生の目標を持っていない場合が多いです。受け身の人は、「自分は今何をすべきか」を、外部の動機付けに依存している状態です。つまり外部から「あれをやれ」「これをやれ」と指示されないと、自主的に行動することができないのです。

「目標を設定しそれに向かって努力する」というのは主体的な行動ですから、常に受け身のまま人生を送ってきた人にとっては、若干ハードルが高いものになるでしょう。

自分の本来の気持ちに気づいていない

目標を持っていない人の中には、「自分の本来の気持ちに気づいていない」人もたくさんいるでしょう。自分の本来の気持ちが分かっていれば、それに見合った目標を立てて努力していくことができるのですか、何らかの事情で「自覚的になれない」状態になっています。

たとえば常に受け身である人間は「自覚的になる」ハードルが人よりも高いですし、他人に影響されやすい、他人に流されやすい人も同様です。そうした人は細かな意識改善をしていくことによって、自分の本来の気持ちに気づくことができます。

常識や固定観念によって視野が狭い

常識や固定観念に支配され、視野が狭くなっている人も、人生の目標を見つけづらいです。常識や固定観念に支配されていると、「〇〇はこうあるべきだ」「〇〇はこうでなければならない」という意識が強くなり、多角的な視点が抜け落ちてしまいます。

人生の目標設定は、人生を様々な角度から眺めた上で「自分はこうなりたい」と考えるのがスタートラインです。考えが凝り固まってしまっている人は、そもそも「人生の目標を立てる」というスタートに立つことができないのです。

過去の挫折が原因となっている

目標を持っていないのは、過去の挫折が原因となっているケースもあります。つまり過去の挫折がトラウマになってしまい、新しい挑戦をすることができず、無気力のサイクルに陥ってしまっているのです。

これは精神的なものが関わっているので、なかなか対処は難しい問題ではあります。しっかりと傷が癒えるのを待ち、新しい挑戦ができる環境を整えていく必要があります。

現実離れした目標ばかりを立ててしまう

現実離れの目標ばかりを立ててしまう人も、自分本来の目標を持っていない場合が多いです。「目標はあくまでも高く」という言葉がありますが、それは実現可能な範囲の話であって、現実離れした目標を立ててしまっては意味がありません。

こうした人は「根拠のない自信」や「自己を過大評価する」傾向があります。まずは自己分析をしっかりと行い、現実的な目標を設定する視野を養う必要があるでしょう。

結果をすぐに求めてしまう

結果をすぐに求めてしまう人も、人生の目標を持っていない場合が多いでしょう。つまり目標を立てることはできるのですが、結果がすぐに出ないので、嫌になってしまい目標を諦めてしまうというケースです。

こうした人はまず小さな達成感を積み上げる事から始めていき、中長期的な視点を養っていく必要があります。目標設定をすることはできるので、後は「自分のモチベーションをどう保っていくか」という問題になります。

自分なりの人生の目標を見つける方法

ここまで「目標がない理由」について見ていきましたが、それではどうやって目標を見つけていけば良いのでしょうか。ここでは「自分なりの目標を見つける方法」について解説します。

小さい頃の夢や夢中になっていたことを思い出す

まずは自分が小さかった頃の夢や、夢中になっていたことを思い出してみましょう。幼い頃に夢中になっていたことは、「自分が本当にやりたいこと」の場合が多いです。

人間は社会的な生き物であり、生活の中でどうしても他人の影響を受けてしまいます。その中で「本当に自分がやりたいことは何なのか」をしっかりと見極めていくことが重要です。

自分にとっての理想の状態を考える

自分にとっての理想の状態を考えると言うのも重要なステップでしょう。理想と言うものをしっかり考えることによって、「自分はどうありたいのか」「自分は何がしたいのか」が明確になってきます。

それらの形がはっきりしてくると、そこから逆算して、自分は今何をすべきなのかということが見えてきます。そうなれば今まで無駄にしていた時間を有効活用することができ、自分の理想とする状態に一歩近づくことができます。

思いついたことをひたすら紙に書き出す

思いついたことをひたすら紙に書き出すことによって、自分の現在地がはっきりとしてきます。「どうして自分の目標が見つけられないのか?」「以前はどのような目標立てていたか?」「それはなぜ挫折してしまったのか?」など自問自答するように紙に書き出してみましょう。

これはすべて自己分析するために行います。書き出したすべてを客観的に見つめることによって、「自分は今どのような人物なのか」「現在どのような課題があるか」「これからどのように進んでいけばいいのか」と言うことが見えてきます。

目標を持って進んでいる人の話を聞く

人間はどうしても他人の影響受けやすい生き物です。「目標持って進んでいる人の話を聞く」というのは、人間の「他人の影響を受けやすい」性質をポジティブに利用します。

例えばあなたは、世の中の成功者の著作などを読んで束の間のやる気に満ち溢れたことはありませんか?あのような自己啓発本を読むのと同じように、目標を持って進んでいる人の話をしっかりと聞き、自分の中にモチベーションを踏み出してみましょう。

人よりも得意なことを自覚する

自分の好きなことを自覚すると同じくらい、自分の得意なことを自覚することは重要です。「自分の好きなことではなく自分の得意なことを仕事にした方が良い」という言葉はよく聞きますね。

自分の得意分野を自覚することによって、目標を立てやすくなるということがよくあります。例えば「よく気が利き家事が得意だ」という自覚があれば、その方向性で「幸福な家庭を築く」という目標に突き進むこともできます。

自分の良い部分を周りに聞いてみる

これも自己分析の一種ですが、自分の良い部分をしっかりと自覚することも、目標を立てる上でかなり重要な作業になります。ぜひ友人や家族などに、あらたまって、「自分の良い部分はどこなのか」ということを尋ねてみましょう。

「これは自分の得意分野を自覚する」のと同じような話で、自分の良い部分がしっかりとわかっていれば、それに沿った目標を立てることが可能になります。

自分が嫌だと思うことを明確にする

幸福論などでよく言われるのが、「自分の好きなことをする」よりも「自分の嫌いなことをしない」方が幸福になれるというトピックです。そもそもいきなり「自分の好きなことを見つける」ということ自体、人によってはかなりハードルの高いものになります。

なので、ややネガティブな話ではありますが、まずは自分が嫌いなものを考えてみましょう。「自分が嫌だと思うこと」をしっかりと考えることによって、自分の価値観が明確になり、その後の目標を立てやすくなります。

最新の情報を収集しておく

目標を持てない原因の1つとして、「未来に対してあまり期待ができていない」というものが挙げられます。そのような場合は、ポジティブな目標を立てることが難しい状態ですから、最新の情報や技術に積極的に触れてみるようにしましょう。

世の中には魅力的な先進技術で溢れています。例えばVRなどはゲームにもなっていますし、身近に触れる機会がたくさんあります。こうしてたくさんの情報や技術に触れることによって、未来に対する思考が研ぎ澄まされていき、より解像度の高い目標を立てることができます。

映画鑑賞や読書でなりたい人物像を考える

数々の偉人や有名人も、「1つの小説(本)や映画で人生が変わった」という人は多いです。こうした著作物は様々なインスピレーションをあなたに与えてくれます。時間が余っていて何かを考えたいと思っているときは、ぜひ優れた本や映画に触れてみましょう。

こうした著作物には見るものの感情を動かす大きな力があります。よくも悪くも感情が動かされれば、人間の思考は活発化し、自分の人生に新しい方向を見出すことができるかもしれません。

皆さん「夢を描きましょう。きっとその先には実現できる目標があることを信じて!」

つづく

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